Enikki せっちん(雪隠)事情 01/06/15 |
先日、「豚に真珠」というお話を絵日記に書かせて頂いたが
覚えておられるだろうか。
その中で豚の置物が、トイレを出て早く出世がしたいと、思い続けると言うくだりがある。
いささか恐縮ではあるが
そのトイレの話をしようと思う。
改造してから、もうかれこれ25年程になるだろうか、変な話だが
その当時、家の中で一番気お気に入りの場所がトイレだった。
何しろ大きなお尻なもので
便器そのものが少々ゆったりサイズなのが良い。
その便器にゆっくりと腰を下ろし、ゆったりとした明るい空間から外の景色が見渡せるのが又良い。
延々と家はなく、田圃と畑とそのずっと向こうにハイウエイと
浄化槽を埋め込んで狭くなった分、その上には大きめの物入れと出窓をとった。
そう言えば出窓に置いた機関車は
25年間変わることなく、トイレトレイン生活である。
豚さんは、家の中での居場所がどうしても見つからず、トイレがぴったりだった。
色合いといい愛嬌といい、ホッコリ出来るトイレには打ってつけと
豚さんがどう思うか等、想いはかることもなく
トイレットペーパーの見張り番にと決めつけた。
かくして、絵日記 「ふうちゃんとともちゃん」 の撮影中に
豚さんは名誉の負傷を負うこととなるのだが・・・
その後の豚さんの人生については「豚に真珠」でご存じのとうりである。
さてトイレだが、最近はもっと便利で立派なトイレが一般的であるが
当時としては十分悦に入れるという満足度であった。
お客様は広くて落ち着かないとも
誰かにどこからか見られているようで・・・とも言われたものだが
毎日使う本人達が気に入っているのだから問題はない。
時々床にこれでもかと言う程沢山花をさす。
どういう訳かこの場所にはハデに大きなものが良い。
息子が引っ越しの折りに、捨てる為にお金がかかるというので持ち帰ったへんてこな飾り棚を
例によって捨てきれずにトイレに置いてしまった。
丁度、豚さんも居なくなったし・・・・ サイズだけはぴったりだった。
息子よ!とくとご覧アレ
決して似合いの場所とは言えないが、棚は捨てられず
もう少し別の生き方を見つけて役立ってもらっているのでご安心を・・・
だから息子よ!
初めての東京暮らしであなた方もぴったりとはいかないかもしれないが
どうかそれなりに居心地の良い世界を二人でつくってもらいたいと願うばかりである。
そういう訳で
長男の置き土産の棚といい
次男が一旦は捨てようとしながら、なぜか持ち帰ったと言う、カエルの灰皿といい
捨てられずに庭へ移った豚さんといい
じっと我慢の、トイレトレインといい
ここに来て共存共栄の場とシンボリック化した様であると
私は思うのである
3年後に下水工事が始まるそうだ。水周りをどうするかそろそろ考えなくてはいけない時期。
文字通り、「 私はまだまだ捨てたものではない 」 と同盟組んでトイレが主張しているのか・・・
はてさて我が家の雪隠事情。
この先如何相成りますやら。
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