時計草 Enikki     水田    01/06/11

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ファーマーが行く 

畑に田圃に 町や村に

疾風のように
怒濤のように

ファーマーの行くところ

風がおき 土が踊る
雨が降り 緑が目を覚ます
太陽が昇り 人が歌い
月の灯りに 虫が語る
ファーマーが行く

   「水が来るぞー!」

   「水門が開くぞー!」





水が行く

疾風のように
怒濤のように

水の行くところ

風も雨も太陽も月も
みんないっせいに耳をすませた
みんないっせいに水だけを見た

みんないっせい叫んだ

   「水が来たぞー」

   「水を入れるぞー」

水が行く

   やがて

   踊る土は安らぎ 
   緑を飲み込み
   人は狂喜し
   虫が啼いた

留まることを知らない水は

愛される事を知らない水は

   その視線を一身に受け

   もがいて
   
   背負って
   
   戦っていた



       おまえは一体

       何に向かっているのか

       おまえは一体

       何と戦い

       何処へ行こうと言うのか













我が家の裏から水田を望んで
01/06/11








この時期のこの景色が何とも好きなんです
01/06/11

同じ日、同じ場所から





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